人気うどん店?で遭遇した「食の謎」と「食文化の多様性」
◯かもがた
愛知県豊田市加納町上向イ田
5549+Q8 豊田市、愛知県
ハイキング途中、地元のうどん・そば店での食事。非常に印象的な体験をしました。
彼女がざるそばを注文しようとすると、店員さんは「蕎麦は茹でるのに時間が掛かりますので、かなりお時間をいただきます」と、やや忙しい雰囲気を告げてきました。
そこで、比較的簡単であろうと推測したカレーうどんを提案すると、店員さんは間髪入れずに「カレーうどんも、かなり手間でお時間をいただきます」とピシャリ。
事実上、「そばとカレーは注文してはいけない」という宣言です。何故かと疑問に思いながらも、店員さんがしきりに勧める「うどん」と「丼もの」から、僕らは**「カツ丼の小うどんセット」と「天丼」**を注文。
すると、ここでも「今は混み合ってますので、お時間をいただきます。宜しいですか?」と念押しされました。「混み合ってます」と言っても6人席のテーブル2ヶ所と同じ6名席座敷では2ヶ所空いてますし客も9名程度、つまりは「接客対応が私一人なので察して下さいね」と言うことだと思います。平日のランチタイムに?。

普通に考えれば、そばとカレーは、手間のかかる味噌煮込みうどんや丼ものなどに比べ、最短で出せる「ラッキーアイテム」的な商品だと思うのですが、この店ではそうではないようです。
待ち時間でこんな風景がありました。
僕らより後に頼んだお爺さんの親子丼が先に運ばれ、お爺さんが食べ終わる頃に、ようやくお婆さんの天丼が到着。お婆さんが食べる前に「お塩をください」と声を掛けたのはご愛嬌です。さらに驚いたのは、お爺さんが、食べ始めたばかりのお婆さんを残して店を出てしまったこと。食後のタバコでも吸いに車に戻られたのでしょうが、これまた不思議な光景でした。
さて、注文から待つこと35分。
ようやく僕の「カツ丼と小うどん」が運ばれてきました。予想よりは速かったかも。
ただ見た瞬間、「ご飯少ない!」「カツ薄いし、少な!」「うどん小さ!」と、思わず奈落の底に突き落とされる気分になりました。この小うどんが**¥385相当とは…。大人のうどんを別の器に分けるレベルの量しかありません。
それなのに、うどん用の天かすとネギが別皿で提供されているのは、何とも無駄なサービスに見えました。うどんは濃い出汁で、一口食べてすぐさま大量の七味と天かす、ネギを投入して味変。結果、うどんは2すすりで終わりました。
正直、手打ちと手延べの違いは分かりませんが、コシや味は¥180程度の冷凍うどんの方がかなり美味いと感じてしまいました。とにかく出汁が僕の好みとは違う位置にいるのは確かです。
カツ丼のカツは薄くて硬く、味は薄め、ご飯は丼ものとしてはかなり少ない印象です。普段「ご飯が多い」と言う彼女が最初に「ご飯、少な!」と言ったので間違いありません。実際に僕にご飯のおすそ分けはありませんでした。もっと気になったのは、初めて見たのがカツを横に並べてとじるのでなく、2段にしてとじてますのでパッと見は「大きなカツがのってる」か、「ご飯が多いの」かと思ってしまいます。地域による味やコストの違いは理解しますが、これで¥1,430**は厳しいです。
天丼自体も好みとかけ離れてた様で、エノキの天ぷらは美味しいものの、海老天は冷凍の水分が抜けきれずに揚がったのか「硬く、カスカス」だったそうです。さらに、味噌汁を飲むと、ワカメのうどんスープのような変な味。市販の「出汁の素」を濃いめに薄めたようで、僕のうどんのスープと全く同じでした。「酷い」という心の声が思わず口から出てしまいます。これが**¥1,430**。
普段、僕が「美味しくない」と言うと「個人的に口に合わなかった!って言いなさい」とたしなめる彼女も、今回はかなり怒っている様子が伝わってきました。
口コミでは僕らと同様の意見もありますが、地元では高評価の人もいるとのこと。結局は、僕らが期待する「うどん店の味」と、この店が提供する「地域の味」が異なっていた、ということなのでしょう。
食の多様性だと理解したいですが、もう少し価格に見合う体験を期待してしまいます。
本記事は、個人の経験に基づいた感想で、専門的な知識に基づくものではありません。